溶剤回収装置ガイド
大気汚染防止法をはじめとする厳しい規制対応と、ランニングコスト削減を求められる開発・製造現場において、用途別におすすめの溶剤回収装置を厳選紹介しています。
大気汚染防止法をはじめとする厳しい規制対応と、ランニングコスト削減を求められる開発・製造現場において、用途別におすすめの溶剤回収装置を厳選紹介しています。
化学薬品工場や印刷工場、金属加工工場、塗装工場などさまざまな現場の製造工程で使用されている溶剤。溶剤回収装置を活用することで、VOC排出規制など法規対応、溶剤リサイクルによるランニングコスト削減、環境配慮など、さまざまな効果を得ることができます。
一方で、溶剤回収装置は、装置によって仕組みや処理の方法、得意とする対象溶剤などが異なるため、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。ここでは、用途別に3製品を厳選紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
VOCガス処理で50年以上の実績があり、粒状活性炭を吸着材に使用した装置で、濃度変動がある環境下でも95%の除去率(※1)を実現。リサイクルにも対応。
トルエン、キシレン、ベンゼン など
95%(※1)
ファインケミカル製品精製等の蒸留工程で実績とノウハウがあり、水蒸気排気に強いドライ式真空ポンプを使用。回収した廃液の引取り・精製にも対応。
1-2ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素 など
95%~(※2)
一本塔の減圧濃縮方式と比べて、蒸気原単位が40%以上節減できる「多重効用蒸留方式」を採用。品質も安定しており、無色で純度99.5%以上のDMFを回収可能。
DMF など
99.5%~(※3)
(※1)参照元:栗本鐵工所公式(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/about/test-machine.html)
(※2)参照元:日本リファイン公式(https://n-refine.co.jp/service/environment/solpico/)
(※3)参照元:日本化学機械製造(https://www.nikkaki.co.jp/products/detail/18)
1972年に「VOC排気ガス処理装置」を発売して以来、50年以上にわたり溶剤再利用や環境負荷低減に貢献してきた栗本鐵工所。
豊富なノウハウを活かした「蒸気脱着式溶剤回収装置」は、粒状活性炭により、VOCガスに対する高い除去性能を持つ装置です。入り口濃度が変動しても安定した性能を発揮できる上、連続運転により効率的に回収できます。
炭化水素系(トルエン、キシレン、ベンゼン)、エステル系(酢酸エチル、酢酸ブチル)、アルコール系(IPA、メチルアルコール、エチルアルコール)など。フッ素系(フロン類の工業用洗剤)などにも対応が可能です。
栗本鐵工所は、1909年創立の鋳鉄管メーカーです。「社会インフラ」と「産業設備」を事業の柱として、ライフラインを築く製品や、さまざまな産業設備を提供しています。
連続式粉体プロセス産業設備における豊富な技術力を有し、溶剤回収装置装置と組み合わせたシステム提案にも対応。高濃度溶剤乾燥設備からの揮発ガス処理、主反応設備からの揮発ガス処理等の実績があります。
| 会社名 | 株式会社栗本鐵工所 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府大阪市西区北堀江1丁目12番19号 |
ファインケミカル製品の精製事業に特化してきたノウハウを活かし、医薬・農薬品原体の合成工程で発生する排水処理に適した装置を開発。塩素系溶剤と水との揮発性の差を利用して、排水中から溶剤を分離除去。クローズド型で非接触式の真空ポンプを活用しており、安全に回収します。
減圧蒸留にも対応し、沸点の低い溶剤に対しても大量処理が可能です。
塩素化合物(ジクロロメタン、1-2ジクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタンなど)、エーテル類、ケトン類、窒素化合物など。水よりも沸点が低い、または、水と共沸点を持つ溶剤を含む廃液処理に有効です。
岐阜県安八郡を拠点とする、有機溶剤のリサイクルメーカーです。使用済みの有機溶剤を引き取り、精製して販売する精製リサイクル事業をメインに、リサイクル設備の設計販売なども行っています。
廃棄物を再利用する「マテリアルリサイクル」では国内で豊富な実績を構築。限りある資源の再利用によって、環境保護に貢献しています。
| 会社名 | 日本リファイン株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 岐阜県安八郡輪之内町中郷新田2574-1 |
複数蒸留方式を組み合わせる「多重効用蒸留方式」により、省エネかつ高純度で回収可能。納入実績では、10%のDMF原液から純度99.8%以上のDMFを回収。さらに排水中のDMF濃度も20ppm以下に抑えており、環境への影響を抑えています(※)。「水和物をつくってしまう」「人体に影響を与える」といった課題を解決できる、無人・自動化装置である点も特徴です。
※参照元:日本化学機械製造(https://nikkaki-kankyo.jp/haieki/04.html)2025年1月16日調査時点
DMF(ジメチルホルムアミド)ほか、アセトン、酢酸エチルなどの溶剤や、ポリマーなどを含有していても回収が可能。
日本化学機械製造は、1938(昭和13)年設立、大阪市に拠点を持つプラントエンジニアリングメーカーです。工場施設に必要な各種製造プラントの設計・製作・建設工事、地球環境保全につながるプラント・設備などを設計・製造。
培った技術やノウハウを活かし、日本のみならずアジア諸国でも地球環境保全に貢献しています。
| 会社名 | 日本化学機械製造株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府大阪市淀川区加島4丁目6番23号-1 |
ここでは、各種溶剤回収装置を取り扱うメーカーを簡単にご紹介します。自社に合う装置選びをしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
蒸気脱着式溶剤回収装置
大阪を拠点に、ライフラインを築く製品や、さまざまな産業設備を提供しているメーカーです。VOCガスの溶剤を回収する「蒸気脱着式溶剤回収装置」を販売しています。
| 所在地 | 大阪市西区北堀江1-12-19 |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6538-7731 |
| 公式HP | https://www.kurimoto.co.jp/ |
有機溶剤回収システム
世界中で快適な空気環境を創出している開発メーカーです。バッテリーの製造工程で発生する排気から有機溶剤を回収する「有機溶剤回収システム」を提供しています。
| 所在地 | 福岡県古賀市青柳3108-3 |
|---|---|
| 電話番号 | (代表)092-942-3511 |
| 公式HP | https://seibu-giken.com/ |
溶剤回収装置
アジア圏を中心に実績を重ねている排ガス・脱臭処理装置の専門メーカーです。販売している溶剤回収装置は、高濃度ガスや腐食性ガスにも対応しています。
| 所在地 | 京都府長岡京市神足太田30-2 |
|---|---|
| 電話番号 | 075-955-8823 |
| 公式HP | https://www.kanken-techno.co.jp/ |
VOC回収装置 K-FILTER®
VOC含有ガスから有機溶剤を回収できる「K-FILTER®」を販売しています。優れた除去回収率を実現。ランニングコストや高さ規制に配慮した設計が特徴です。
| 所在地 | 大阪府大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6348-3101 |
| 公式HP | https://www.toyobo-mc.jp/ |
低沸点物回収装置
NMP、DMSO、DMAC、MEA、GBL、NH3などに対応する溶剤回収装置を販売しています。ルーツ式ヒートポンプと組み合わせて、熱のリサイクルと省エネを実現することが可能です。
| 所在地 | 大阪府大阪市西淀川区竹島4-7-32 |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6473-2131 |
| 公式HP | https://www.sasakura.co.jp/ |
廃溶剤回収装置
大阪市を拠点に、各種製造プラントの設計・製作・建設工事を行っています。販売する「DMF回収装置」なら、高純度のDMFを回収することができます。
| 所在地 | 大阪府大阪市淀川区加島4-6-23 |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6308-3881 |
| 公式HP | https://www.nikkaki.co.jp/ |
PSA式溶剤回収装置
蒸気不要で溶剤を回収できる「PSA式溶剤回収装置」を販売しています。内圧の変化によって吸着/脱着を行う圧力スイング吸着装置。希薄VOCからの処理が可能です。
| 所在地 | 東京都中央区晴海3-5-1 |
|---|---|
| 電話番号 | 03-6758-2312 |
| 公式HP | https://www.tske.co.jp/index.html |
溶剤回収装置 CSRシリーズ
廃溶剤液から溶剤の有効成分だけを回収できる溶剤回収装置「CSRシリーズ」を提供しています。防爆仕様と遠隔操作で、高い安全性を確保しているのが特徴です。
| 所在地 | 愛媛県今治市北高下町2-2-23 |
|---|---|
| 電話番号 | 0898-23-6660 |
| 公式HP | https://www.conhira.com/ |
Kフィルター溶剤回収装置
大阪府枚方市を拠点に、工業用乾燥機や熱処理炉の設計制作を行っています。溶剤回収装置は、東洋紡株式会社のKフィルターVOC(揮発性有機化合物)回収装置を扱っています。
| 所在地 | 大阪府枚方市津田山手2-9-3 |
|---|---|
| 電話番号 | 072-808-3055 |
| 公式HP | https://www.shimakawa.co.jp/ |
常圧蒸留回収装置(CLEAN-ACE101)
有機溶剤の総合装置メーカーとして実績豊富。小型溶剤回収装置CA-100シリーズや真空蒸留連続回収装置CA-800シリーズなどを販売しています。
| 所在地 | 兵庫県神戸市中央区港島南町4-2-12 |
|---|---|
| 電話番号 | 078-303-2501 |
| 公式HP | https://www.kobex.co.jp/ |
ソルピコ(SOLPICO)
廃棄物削減と資源循環型社会の構築に取り組む企業。主力製品「ソルピコ」は、高効率な分離技術と省エネルギー設計を兼ね備え、現場での負担を軽減しながらコスト削減に寄与します。
| 所在地 | 岐阜県安八郡輪之内町中郷新田2574-1 |
|---|---|
| 電話番号 | 0584-69-3155 |
| 公式HP | https://n-refine.co.jp/ |
ソルベントリカ®(溶剤回収装置)
VOCガスから溶剤を液化回収する溶剤回収装置「ソルベントリカ®」を販売しています。装置を長く快適に使うための定期点検や緊急修理にも対応しています。
| 所在地 | 静岡県駿東郡長泉町上土狩234 |
|---|---|
| 電話番号 | (代表)055-987-1087 |
| 公式HP | https://www.t-cec.co.jp/ |
溶剤再生装置(DC100NJ / CC70NJ)
カナダの電気機械メーカー・ユニラム社の日本総代理店として、連続式の溶剤再生装置「DC 100NJ」、バッチ式の溶剤再生装置「CC70NJ」を取り扱っています。
| 所在地 | 千葉県千葉市稲毛区六方町90-3 |
|---|---|
| 電話番号 | 043-304-8885 |
| 公式HP | https://www.uniram-japan.com/ |
有機溶媒回収装置 OSR-B300
岡山市を拠点に、理化学機器の開発・製造・販売、化学技術関連のコンサルティングなどを行っている企業です。有機溶媒の回収装置でも製造実績豊富です。
| 所在地 | 岡山県岡山市北区牟佐874-5 |
|---|---|
| 電話番号 | 086-229-9521 |
| 公式HP | https://techno-sigma.co.jp/ |
溶剤回収装置 OK-GREEN1
回収率99%※、廃液を入れるだけで再生液を回収できる溶剤回収装置「OK-GREEN1」を販売しています。各種洗浄機と接続して使用することも可能です。
※参照元:大川興産(http://ohkawa-kohsan.com/products/details.html#souchi-06)2025年1月17日調査時点
| 所在地 | 大阪府大阪市淀川区西中島7-12-5 日宝北2号館3F |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6304-9191 |
| 公式HP | http://ohkawa-kohsan.com/ |
REARTH Sシリーズ
溶剤回収装置は、独自の「圧縮深冷凝縮方式」を採用。臭素系や塩素系など多様な溶剤に対応しており、冷却水不要の空冷タイプも選択可能です。
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区道修町1-7-10 |
|---|---|
| 電話番号 | 06-6203-1891 |
| 公式HP | https://www.nisshinkasei.co.jp/index.html |
VOC-VRU
炭酸水素ガスを回収できる「HC-VRU」、VOCを回収する「VOC-VRU」、熱源を使用しない「VOC-VRU」など、さまざまな溶剤回収装置を販売しています。
| 所在地 | 千葉県千葉市花見川区幕張本郷7-21-26 |
|---|---|
| 電話番号 | 043-350-3730 |
| 公式HP | https://www.system-eng.co.jp/ |
溶剤回収装置
福岡県北九州市を拠点に、溶剤回収装置や溶剤ガス回収装置を販売しています。関西ペイントやJR西日本、米国海軍(横須賀・那覇)など納入実績も豊富です。
| 所在地 | 福岡県北九州市小倉北区大手町16-1-505 |
|---|---|
| 電話番号 | 093-592-2122 |
| 公式HP | https://www.kleen-tec.co.jp/ |
溶剤回収装置 Take
コンパクト化・低価格・メンテナンスフリーを実現した溶剤回収装置「Take」を提供。次世代フッ素系溶剤・ハイドロフルオロオレフィン(HFO)類に対応しています。
| 所在地 | 大阪府大阪市大正区南恩加島5-8-6 |
|---|---|
| 電話番号 | 06-4394-5008 |
| 公式HP | https://www.take-gen.com/ |
溶剤回収装置
三重県鳥羽市を拠点に、環境装置のシステムを設計・製造。アセトン、アルコール、トルエン、シンナー、MEK、NMPなどに対応する溶剤回収装置も販売しています。
| 所在地 | 三重県鳥羽市安楽島町1045-55-303 |
|---|---|
| 電話番号 | 0599-25-1680 |
| 公式HP | https://www.pritechno.com/ |
D12Ax(小型モデル)
世界的な溶剤回収装置メーカー・フォルメコ社の日本正規代理店です。小型機・中型機・大型機、専用プラントなど幅広い回収装置をラインナップしています。
| 所在地 | 千葉県千葉市美浜区打瀬3-5 マリンフォート4-1502 |
|---|---|
| 電話番号 | 090-5307-9020 |
| 公式HP | https://formeco.jp/ |
溶剤回収装置は、使用する溶剤に合わせて選ぶのがおすすめです。ここでは、各分野で使用される溶剤の特徴と、回収装置の選び方について解説します。
高い溶解力を持ち、揮発性があるトルエンとキシレン。VOCとして排出されると大気汚染や健康被害の原因になるため、規制をクリアできる高性能な回収装置を選ぶのがおすすめです。
炭化水素系溶剤で、高い溶解力と適度な揮発性を持つ液体です。揮発性によるVOC排出が課題となるため、溶剤回収装置を選ぶ際は、VOC排出削減効果と運用方法などをよく確認しましょう。
沸点が69°Cと低く、蒸留による回収が簡単に行えます。回収装置には蒸留方式や吸着方式があるため、容量や安全性、省エネルギー性能などに注目して選んでみてください。
高い揮発性と溶解力を特徴とする溶剤です。毒性は低いものの、揮発性による火災リスクや環境への影響が懸念されるため、回収装置は引火性対策が施されたものがおすすめです。
ナフサはガソリンに似た液体で、塗料、接着剤、インクなどの製造工程で溶剤として活用されています。引火点が低く、取り扱い時に注意が必要なので、防爆仕様の回収装置を選ぶと安心です。
電池製造工場などで電解液や洗浄剤として使われているNMP。REACH規則やVOC規制、廃棄物処理法などに則って適切に処理しなくてはなりません。回収装置はNMPの特性に適したものを選びましょう。
石油由来の溶剤として多用されているヘプタン。揮発性や引火性が高いため、取り扱いに注意が必要です。回収装置は、環境規制に対応しつつ、安全性とコスト効率を両立できるものを選びましょう。
イソパラフィンは引火点に応じ第1〜3石油類に分類されます。処理能力・安全性・ランニングコストを比較し、使用量に合った回収装置を選定することで環境負荷とコストを同時に削減できるでしょう。
メチルシクロヘキサン(MCH)は、今や次世代エネルギー技術や環境対応にも欠かせない存在です。常温常圧で液体として扱える利便性を持ちながらも、可燃性や環境毒性といったリスクも抱えています。
炭素数10の直鎖アルカンで、無色透明かつ可燃性を持つ液体。非極性の特性により多くの有機物を溶解しますが、引火や皮膚刺激のリスクがあるため、取り扱いに注意しましょう。
無色透明の揮発性・可燃性溶剤で、塗料や接着剤などに利用されます。非極性で水に溶けにくく、水域汚染やVOC排出による環境負荷が懸念されます。消防法や労安法で規制され、密閉・換気・排ガス処理が必須です。
シクロヘキサンは揮発性液体で、ナイロン原料や溶剤として広く利用されます。環境中では大気拡散や水生生物への毒性が問題となるため、密閉設備や溶剤回収装置の導入など、適切な管理と排出抑制が不可欠な基盤的化学物質です。
洗浄や剥離などに使われる揮発性の高い有機溶剤です。産業界で利用される一方、大気や土壌を汚染し、人体にも有害なため、日本では法律で厳しく規制されています。そのため、より安全な代替物質への転換や、排出を抑制する設備の導入が進められています。
優れた油脂溶解性から、金属部品の脱脂洗浄剤として広く利用されてきた有機溶剤。揮発性が高く、大気や土壌、地下水を長期間汚染する可能性があるため、設備の密閉化や溶剤回収装置の導入といった環境対策が不可欠です。
溶剤回収装置は、製造ラインの工程ごとに発生する溶剤の性質や排気条件に合わせて選定することが重要です。ここでは、ウェハ洗浄・クリーンルーム清浄・装置洗浄・後工程など、各工程に最適な溶剤回収の仕組みと装置の選び方を紹介します。
フォトリソ後のIPA洗浄や乾燥工程で発生する溶剤排気を効率的に回収。真空脱着式(PSA)方式で排水を抑えつつ高純度回収を実現します。
清浄エリアで使用されるIPAやエタノールの蒸気を低濃度でも安定処理。清浄環境を乱さない常温再生型の真空脱着方式が最適です。
部品や装置の脱脂洗浄で使用される炭化水素系・アルコール系溶剤に対応。常温・無蒸気再生で安全性と省エネを両立します。
接着・封止・乾燥などで発生するエステル系溶剤を高効率で回収。低排水・高純度・省スペース運転を実現する装置を紹介します。
溶剤回収装置は、廃溶剤や排ガス中に含まれる溶剤成分を分離し、再利用できる状態へ戻すための設備です。 蒸留・吸着・凝縮といった物理的な分離技術を用いることで、資源の再利用・環境負荷の低減・コスト削減を同時に実現します。ここでは、代表的な回収原理を整理して解説します。
廃溶剤の再生には、成分ごとの沸点差を利用する蒸留が一般的です。溶剤を加熱して目的成分のみを気化させ、冷却して液体に戻すことで、不純物を除いた高純度の溶剤を回収できます。
蒸留式溶剤回収装置の基本的な流れは以下の通りです。
蒸留方式は構造がシンプルで扱いやすく、塗装・印刷・化学工業など幅広い分野で利用されています。
排ガス処理を目的とした装置では、活性炭などの吸着材を使用してガス中の溶剤成分(VOC)を吸着させます。吸着材が溶剤を取り込むことで、清浄な空気のみを外部に排出することができます。
吸着材が飽和した後は、水蒸気によって脱着(再生)を行います。
吸着式は排ガス量が多い現場やVOC規制への対応が必要な工場で広く採用されています。
一般的な回収装置で再生が可能な溶剤には、次のような種類があります。
一方で、以下の条件に当てはまる溶剤は回収が難しい場合があります。
溶剤の性質を正しく把握することで、再生効率の高い回収方式を選択できます。
コスト削減、環境対策などの観点から注目されている溶剤回収装置。ここでは、溶剤回収装置を導入する際に知っておきたい基礎知識をご紹介します。ぜひ参考にしてください。
使用済みの溶剤から水分や不純物などを取り除き、溶剤成分だけを回収する装置のことです。高純度の溶剤を取り出して再利用することで、廃棄物を減らしコストを削減することができます。
溶剤は電子部品・精密機械の洗浄、塗装工程、化学薬品の乾燥・反応工程などさまざまな場面で使われています。装置も各メーカーから販売されているため、用途や溶剤の種類などに合わせて選ぶのがおすすめです。
使用済みの溶剤は、法律や規制に従って正しく処理することが大切です。ここでは、大気汚染防止法や廃棄物処理法などについて解説。装置導入の際に活用したい補助金制度もご紹介します。
溶剤回収装置は、1970年代に環境規制が強化されたことを背景に、ますます必要とされています。技術の進歩によって、近年はより効率的に溶剤を回収できるようになりました。持続可能な社会実現に向けて、今後さらに重要性が増すとみられています。
溶剤回収装置を活用することで、光化学スモッグの原因であるVOC排出量の削減、廃棄物量の削減、地球温暖化防止へ貢献することができます。企業イメージの向上やブランド価値の強化にもつながるでしょう。
溶剤回収装置には、装置の仕組みや回収可能な溶剤などによってさまざまな種類があります。 ここではそれぞれの溶剤回収装置について、特徴やメリットをご紹介します。
蒸留式溶剤回収装置とは、使用済み溶剤を加熱して気化させ、冷却して再度液体として回収する装置のことです。 蒸留工程で不純物が分離されるため、高純度の溶剤を回収することが可能です。
吸着式溶剤回収装置とは、特殊吸着材を使用して、排ガスから揮発性有機化合物(VOC)を捕集する装置のことです。 ランニングコストがあまりかからず、導入しやすい点が特徴です。
膜分離式溶剤回収装置とは、特殊な膜を使用し、溶剤と他成分(例えば水や空気)を効率的に分離・回収する装置のことです。 コンパクト設計で、既存設備に導入しやすい点が魅力です。
冷却凝縮式溶剤回収装置は、溶剤を含む気体を冷却・凝縮させ、液体として回収する装置のことです。 アルコール類、ケトン類、芳香族炭化水素など、幅広い溶剤に対応することが可能です。
フラッシュ蒸発式回収装置は、高温高圧の状態から一気に減圧することで蒸発させ、 気化した溶剤を回収する装置です。短時間で大量の溶剤を処理できる、 高純度の溶剤を回収できる点などが特徴です。
特定の吸収液と気体中の溶剤を化学反応させて捕集し、分離・再生する装置です。 使用する溶剤の化学特性(酸性、塩基性、揮発性)に合わせて吸収液を選定すること、 高い回収率を実現することができます。
排ガスを高温で分解し、触媒の作用で環境負荷の少ない物質に変換する装置のことです。 分解効率とエネルギー効率の高さが特徴。触媒は長期間使用できるため、 ランニングコストを抑えることができます。
加熱、除湿、真空乾燥などによって溶剤を乾燥させ、不純物を除去することで、 高純度の溶剤を回収する仕組みです。アルコール類、ケトン類、エステル類など 幅広い溶剤に対応しています。
高い溶解性と低い粘度を持つ超臨界流体を利用し、効率的に特定の成分を分離・抽出する装置のことです。 特定成分のみを効率よく抽出することが可能。二酸化炭素(CO₂)を使用すれば、 環境に負荷がかかりません。
排ガス中の揮発性有機化合物(VOC)を冷却・凝縮し、吸収液に溶解させる装置のことです。 冷却と吸収を組み合わせることで、多くのVOCを回収することが可能。 廃棄処理費用や新規購入費用を低減することができます。
溶剤回収は、法律を遵守し、正しい方法で行うことが大切です。ここでは、溶剤回収に関する国内外の動向と、法規制について解説します。ぜひチェックしてみてください。

溶剤回収は、「廃棄物処理法」や「大気汚染防止法」、労働安全衛生法」などによって処理法や排出量などが決められています。規制を遵守することで、労働者の安全性向上、環境負荷の軽減、企業の社会的評価向上などのメリットが得られます。

溶剤回収に関連する国際的な規制として挙げられるのが、EUの「REACH規則」やアメリカの「TSCA(有害物質管理法)」、中国の「化学物質規制(MEEおよびGB基準)」などです。こちらのページではそれぞれの内容を詳しくご紹介します。

新たな法的要件もチェックしておきましょう。カーボンニュートラル達成に向けた法的要件や環境配慮型製品基準などについて解説します。新たな法的要件に対応することで、企業の成長や社会的評価向上を実現することができます。
VOC(揮発性有機化合物)は、大気汚染や健康被害の要因となるため、規制強化とともに処理装置の導入が求められています。ここではVOCの基本から、処理技術や装置の選び方、市場動向までをわかりやすくまとめています。
VOC規制は大気汚染防止法に基づき、対象施設には排出基準や届出・測定・記録義務が課されています。ここでは、規制の概要や事業者が取るべき対応策を具体的に解説しています。
VOC処理は「回収」と「分解」に大別されます。吸着・吸収・凝縮法による回収、燃焼や触媒酸化による分解など、代表的な処理方式とそのメリット・デメリットを紹介しています。
燃焼法・吸着法・濃縮燃焼法をはじめ、生物処理や光触媒などの新技術も登場。処理量・濃度・VOCの種類に応じた最適な装置の選び方や導入コストを解説しています。
規制強化や省エネ化を背景に市場は拡大を続けています。技術トレンド・主要産業・地域別動向を整理し、今後の成長性や注目ポイントを紹介しています。
蒸気脱着方式では大量の凝縮水が発生し、排水処理コストや設備負荷が増加します。本ページでは、真空脱着方式(VTS)が排水量を大幅に低減できる理由と、導入メリット(コスト削減・省スペース・ESG貢献)をわかりやすく解説しています。
高濃度の溶剤ガスは爆発リスクや濃度変動が大きく、一般のVOC処理設備では対応が難しいことがあります。本ページでは、燃焼法と吸着法の適性比較、安全性の確保、濃度変動への対応力、装置選定の重要ポイントをわかりやすく整理しています。