東洋紡エムシー 

東洋紡エムシーの特徴・実績

東洋紡エムシーは、揮発性有機化合物(VOC)の回収に特化した装置を開発し、化学製品製造メーカーの生産効率向上や環境負荷軽減をサポートしています。1974年に独自開発された活性炭繊維「K-FILTER®」は、国内で1,500台以上の導入実績(※2025年1月調査時点)があります。この長年の経験と技術力で、高効率かつ高純度の溶剤回収を実現し、多様な産業で採用されています。

※参照元:東洋紡エムシー公式HP(https://www.toyobo-mc.jp/products/kfilter-voc/

東洋紡エムシーの主な溶剤回収装置の特徴

東洋紡エムシーの溶剤回収装置
引用元:東洋紡エムシー公式サイト
https://www.toyobo-mc.jp/products/kfilter-voc/
製品名 VOC回収装置 K-FILTER®
用途
  • VOC(揮発性有機化合物)を含む排気ガスから溶剤を回収
  • 塩化メチレン(リチウム電池セパレータ工程)や酢酸エチル(ドライラミネート工程)の回収
  • 回収溶剤の再利用により、コスト削減と環境負荷軽減を実現
性能・回収効率
  • 吸脱着速度が速く、高い回収効率
  • 溶剤の熱分解を抑え、高純度の溶剤を回収可能
  • 回収効率(塩化メチレン99.8%、トルエン99.8%)
    ※対応溶剤によって回収効率が変わりますので詳しい情報は公式HPをご確認ください。2025年1月調査時点
メンテナンス性
  • 軽量でコンパクトなユニット化設計により、設置が容易
  • 定期メンテナンス時に専門スタッフが対応
  • 吸着材の性能が長期間維持される設計
対応溶剤
  • 塩化メチレン(リチウム電池セパレータ工程)
  • 酢酸エチル(印刷・ラミネート工程)
  • トルエン、メチルエチルケトン(接着剤製造工程)
  • IPA(半導体・液晶製造工程)
  • エタノール、アルコール(食品工場)
  • 地下水中のVOC(パークレン、トリクレン)

K-FILTER® VOC回収装置は、粒状活性炭式の回収装置に比べて吸脱着速度が速く、回収効率が高い点が特徴です。さらに、弊社独自の窒素脱着方式を採用したタイプもあり、水溶性溶剤を高純度で回収しながら排水をほとんど出さない省エネルギー設計を実現しています。

これにより、一般的な水蒸気脱着方式では難しい水溶性溶剤の再利用が可能です。軽量かつコンパクトな設計で設置スペースが限られた現場にも対応し、ランニングコストの削減にも貢献します。

溶剤回収装置は、装置によって仕組みや処理の方法、対応可能な溶剤などが異なるため、現場の用途に合わせて選ぶのがおすすめです。当サイトでは、反応・抽出、脱脂洗浄、乾燥など、さまざまな製造工程に適した溶剤回収装置を、用途別にご紹介しています。装置の導入をご検討の方はぜひご参考にしてください。

東洋紡エムシーの主な
溶剤回収装置の導入事例

公式サイトに記載がありませんでした。

東洋紡エムシーの主な
溶剤回収装置のサポート体制

東洋紡エムシーでは、VOC回収装置「K-FILTER®」の導入から運用、保守に至るまでのサポート体制が整っています。導入時には排ガスの風量や温度、成分の調査を実施し、現場の状況に適切な装置システムを提案

水蒸気の供給が難しい場合には窒素を用いる方式を提案するなど、柔軟な対応が可能です。運用中は専門スタッフが定期的にヒアリングを行い、メンテナンスや他社設備の更新対応も実施。装置の適応性確認や現場測定など、お客様の課題解決を丁寧に支援しています。

東洋紡エムシーの溶剤回収装置まとめ

東洋紡エムシーの溶剤回収装置「K-FILTER®」は、国内1,500台以上の導入実績(2025年1月調査時点)を持ち、高効率かつ高純度の溶剤回収を実現しています。

粒状活性炭式よりも吸脱着速度が速く、窒素脱着方式により水溶性溶剤の回収や排水の大幅削減が可能です。軽量・コンパクト設計で限られたスペースにも設置でき、環境負荷軽減とコスト削減に貢献しています。

その他の東洋紡エムシーの製品

ホロセップ ミニ®

技術概要

ホロセップ ミニ®はBC法とRO法の両方に対応した卓上型濃縮装置で、家庭用100V電源で動作し、研究室など限られたスペースでも設置可能です。

機能的特徴

  • BC法による迅速な高濃度サンプル作製
  • RO法による膜選択性を活かした精密濃縮
  • モジュール構造とタッチパネルUIによる直感的な操作
  • 幅40cm・質量10kg台のコンパクト設計

代表的用途

  • リチウム塩水溶液の濃縮によるレアメタル回収
  • 熱変性を避けたいペプチド溶液の常温濃縮
  • 排水・廃液の減容化試験
  • 海水濃縮による食塩・ミネラル抽出

ハニローター®

技術概要

ハニローター®はゼオライトハニカム吸着材を用い、低濃度・大風量のVOCを20〜30倍に濃縮した後、小型燃焼炉で酸化分解するシステムです。

機能的特徴

  • 高濃縮倍率(脱着ガス風量1/20〜1/30)で燃料を大幅削減
  • ハニカム構造による低圧力損失
  • ゼオライトと活性炭の複合吸着材による高除去性能
  • 軽量ブロックでメンテナンスが容易

代表的用途

  • 自動車塗装ブースのトルエン・キシレン処理
  • 大型印刷ラインの酢酸エチル処理
  • 半導体・液晶工場のIPA・PGME処理

Kマットロール®

技術概要

Kマットロール®は活性炭素繊維K-FILTER®をロール状に用いた濃縮部と電気式触媒酸化炉を一体化した、小風量・局所排気向けVOC脱臭装置です。

機能的特徴

  • VOC負荷に応じて再生風量を自動制御し省エネルギー運転
  • 床面積パレット1枚相当の省スペース設計
  • 電気のみで運転できガス・蒸気配管が不要
  • マット交換が容易で停止時間を最小化

代表的用途

  • 実験室ドラフトや研究ラインの局所排気
  • 精密部品洗浄機のシンナー処理
  • 小規模印刷・ラミネートラインの酢酸エチル処理
  • 半導体試作ラインのIPA処理

燃焼装置

技術概要

本燃焼装置はガス炉・触媒炉・蓄熱式燃焼炉の3タイプを揃え、濃縮後の高濃度VOCガスを高効率で酸化分解しCO₂とH₂Oへ転換します。

機能的特徴

  • 豊富なデータベースに基づく最適設計でCO変換率99.9%
  • 排熱を濃縮装置の脱着加熱源に再利用し熱回収率最大70%
  • 乾式処理で液体排水がほとんど発生しない
  • 多重インターロックと遠隔診断による高い安全性

代表的用途

  • 塗装・印刷ラインのトルエン、酢酸エチル処理
  • 半導体・液晶工場のIPA、PGME処理
  • 製薬・化学工場の塩化メチレン、ベンゼン処理
  • Kマットロール®・ハニローター®との組み合わせによる省エネVOC処理システム

東洋紡エムシーの企業情報

会社名 東洋紡エムシー株式会社
所在地 大阪府大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス
電話番号 06-6348-3101
公式HP https://www.toyobo-mc.jp/
【用途別】おすすめの溶剤回収装置3選

化学薬品工場や印刷工場、金属加工工場、塗装工場などさまざまな現場で使用されている溶剤。溶剤回収装置を活用することで、コスト削減、環境配慮、法規制への対応などさまざまな効果を得ることができます。
溶剤回収装置は、装置によって仕組みや処理の方法、対応可能な溶剤などが異なるため、現場の用途に合わせて選ぶのがおすすめ。ここでは3つのタイプをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

洗浄・脱脂・乾燥工程で発生する
VOCガスの溶剤回収なら
蒸気脱着式溶剤回収装置
(栗本鐵工所)
蒸気脱着式溶剤回収装置(栗本鐵工所)
引用元:栗本鐵工所
(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/about/youzai.html)
おすすめの理由

VOCガス処理で50年以上の実績があり、粒状活性炭を吸着材に使用した装置で、濃度変動がある環境下でも95%の除去率(※1)を実現。リサイクルにも対応。

該当する主な物質

トルエン、キシレン、ベンゼン など

除去率(目安)

95%(※1)

抽出・精製・濃縮工程で発生する
塩素系廃液の溶剤回収なら
排水処理装置 ソルピコ
(日本リファイン)
排水処理装置 ソルピコ(日本リファイン)
引用元:日本リファイン
(https://n-refine.co.jp/service/environment/)
おすすめの理由

ファインケミカル製品精製等の蒸留工程で実績とノウハウがあり、水蒸気排気に強いドライ式真空ポンプを使用。回収した廃液の引取り・精製にも対応。

該当する主な物質

1-2ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素 など

回収率(目安)

95%~(※2)

反応・成形・合成工程で発生する
DMF排水の溶剤回収なら
DMF回収装置
(日本化学機械製造)
DMF回収装置(日本化学機械製造)
引用元:日本化学機械製造
(https://www.nikkaki.co.jp/products/detail/56)
おすすめの理由

一本塔の減圧濃縮方式と比べて、蒸気原単位が40%以上節減できる「多重効用蒸留方式」を採用。品質も安定しており、無色で純度99.5%以上のDMFを回収可能。

該当する主な物質

DMF など

回収率(目安)

99.5%~(※3)

(※1)参照元:栗本鐵工所公式(https://www01.kurimoto.co.jp/co-lab/about/test-machine.html
(※2)参照元:日本リファイン公式(https://n-refine.co.jp/service/environment/solpico/
(※3)参照元:日本化学機械製造(https://www.nikkaki.co.jp/products/detail/18